30代独身女性の不安と苦しみ
私の回りには30代で独身の女性が多い。
先日もそのうちのひとりの話を聞いたのだが、彼女は「私には何もないんです」と言った。
彼女は親の家に住んでいて、会社勤めをしている。
上げ膳据え膳の優雅な身分。
たびたびヨーロッパに旅行に行っている。
しかし、ほかの友人は結婚して、子どもを持ち、家も購入したりして着実に生活を形成している。
それに比べて、「自分には何もない」と言うのだ。
「あるのは航空会社に払ったお金だけですよ。仕事? 仕事は言われたことをやっているだけです」と自嘲気味。
「自分には何もない」という強烈な表現に、内心はよほど苦しんでいるのではないかと思った。
私は30代のときに(すでに結婚していたが)、「今後、公的年金で暮らせる保障はないから、自分で備えよう」と考え、夫婦それぞれ個人年金保険に入り、掛け金を払い続けてきた。
そろそろ定年を迎える時期にきて、その個人年金に入っていたことに大きな安堵感を抱いている。
30代独身の女性の部下たちと話しているとき、その話になり、「あなたたち、何か保険には入っているの?」と軽い気持ちで聞いたら、何も入っていないと言う。ひとりは「親が私の分も入ってくれています」とのこと。
あまりに無防備に思え、「老後への備えはまだいいかもしれないけど、いつ病気になるかわからないんだから、何か保険くらい入っておいたら」というようなことを忠告した。
今度、「経済的に不安だから、転職する」と言ってきた部下は、実はそのときの私の話から、将来のことを考え出し、より高給を求めて転職することにしたと言う。
彼女たちの不安も苦悩もわかるが、しかし、どうしようもない。
私には何のアドバイスもしようがない。
伴侶を見つけろ、なんて言ったって見つからないから困っているんだし。
誰にも負けないキャリアを積めなんて言っても、そう単純なことでもないし。
少なくとも、ワーキングプアの蟻地獄だけには足をとられないようにしてください。
出口はあるのか、30代OL
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